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針の結び方実験特集

針の結び方実験特集

「針の最強結び方はどれだ?」
 

出来合いの仕掛は市販品で数多く出回っています。

この仕掛でも全く困らないのですが釣りをしていると
現場にてどうしてもその場で針を結ぶ必要に迫られる時があります。
その箇所がサルカンと針です。

前回のサルカンへの結び方の実験に続き、今回は代表的な針の結び方を使い、強度を調べてみました。

 
普段自信を持って使っている結び方が既にある方には必要無いと思いますが

まだ、確立していない人はこの実験を参考にして頂ければ幸いです。




「針へは以下の結び方を使用します」

以下5種類の針の結び方を使用します。
 
針の結び方 説明 結び方(動画等)
内掛け結び 外掛け結びと共に有名な結びですが、外掛け結びよりもやや面倒な結びです。
しかし中々強い結びと言われています。
内掛け結び 結び方
(動画)
外掛け結び ハリの結びの中で最も基本的な結び方です。
まず、始めに覚えたい代表的な結びです。
外掛け結び 結び方
(動画)
フィンガーノット 素早く結べて小物から大物まで広く対応します。
ほどけにくく、強度があります。
欠点としては結んだ時に余りが結構出てしまう事です。
フィンガーノット 結び方
(動画)
漁師結び 慣れると素早く結べて沢山結ばなければならない時、便利です。
その名のとうりプロの漁師が使う実戦的な結びです。
漁師結び 結び方
(動画)
南方延縄結び 大物用の結び方として有名です。強度が期待できる結びです。 南方延縄結び 結び方
(動画)
内掛け結び
内掛け結び 内掛け結び
外掛け結び
外掛け結び 外掛け結び
フィンガーノット
フィンガーノット フィンガーノット
漁師結び
漁師結び 漁師結び
南方延縄結び
南方延縄結び 南方延縄結び


 


 

「強度測定」

サルカンの時と同様1mの長さでそれぞれを結び、計りを使ってどこで切れるかを5回ずつ調べます。

*同じ太さのラインを使い5回測定したその平均値をだし、検証してみます。
 
サルカン 最強結びの実験1 サルカン 最強結びの実験2
ハリスを1Mの長さに揃えます。 計りを使って各5回ずつどこで切れるかを調べます。
計測回数 内掛け結び 外掛け結び フィンガーノット 漁師結び 南方延縄結び
1回目 3.2kg 2.5kg 3.5kg 3.8kg 4.5kg
2回目 2.9kg 2.0kg 4.3kg 4.0kg 4.2kg
3回目 3.0kg 3.8kg 3.5kg 4.2kg 3.8kg
4回目 3.2kg 2.8kg 3.8kg 4.2kg 3.8kg
5回目 2.9kg 3.2kg 3.8kg 4.5kg 4.2kg
備考 結びほどけ 結びほどけ ハリス切れ ハリス切れ ハリス切れ
平均 3.04kg 2.86kg 3.78kg 4.14kg 4.10kg
 


 

「針の結び 実験の結果」

「最も平均値が高かった(強かった)針の結び」
 
漁師結び、 南方延縄結び


「最も平均値が低かった(弱かった)針の結び」
 
外掛け結び




サルカンの実験の時も見られた現象ですが


糸が取れる時には(ほどけてしまう)のと(糸が途中で切れる)という2通りのパターンに分かれました。


内掛け結び、外掛け結びは針に糸が残る事なく巻いた糸がほどけていました。

 
内掛け結び、外掛け結びの外れ方1 内掛け結び、外掛け結びの外れ方2
これは糸の止まる部分の支点が関係していると思われます。


この2つの結びは、結び目が外側に出ており、摩擦が掛かる部分の面積が僅かしかないのです。


それに対して

フィンガーノット、漁師結び、南方延縄結びは結んだ部分が残り糸が途中で切れました。

 
フィンガーノットの外れ方 漁師結びの外れ方 南方延縄結びの外れ方
この事からこの結びでは1番弱いところから断裂したと考えられます。

 
針の結びの外れ方1
平均数値からも糸の強度のMAXを表しており、弱らない結び方であると言えます。





フィンガーノットは結び目が巻いた糸の中に入っており摩擦が多いのでほどけません。


一度結ぶとハサミを使っても取るのが容易ではありません。





糸の切れた位置はいずれも針のチモトのすぐ上でした。

 
針の結びの外れ方2
この場所に負荷が最も掛かるのでしょう。

ほどけはしないものの、切れた数値は漁師結び,南方延縄結びより低いものでした。





次に漁師結びはとっくり結び(ハーフヒッチ)の応用で糸を括り付けているので

速く結べて摩擦も十分取れていると考えられます。

結ぶのも速く出来、強度は最強と呼べるものでした。


ただ、結んだ後の針の姿勢が個人的に好きになれません。


きれいにまっすぐな針の向きでないとロングハリスの場合、

餌の回転が起こりそうな気がするのです。(あくまで気がするだけなのですが)


それとフロロカーボン素材のように硬い糸だと

十分締めこんだつもりでも針の結び目がズレるケースがありました。

自分がヘタなのかもしれませんが気になるところです。


南方延縄結びは安定した強度を発揮。


大物用の結びとして恥じない結果がでました。素晴らしい結びだと思います。


馴れないと少し結ぶのに手間が掛かるかもしれませんが

数をこなせば解決できると思います。

初めは大き目の針を使って練習するとコツが掴める筈です。




 


 

「実験からみるおすすめの針への結び」

何の結びにも言える事ですがどんなに強く優れた結びでも

風が吹き、しかも揺れて安定しない状況の船の上で素早く結べなければ意味がありません。


家の中で出来るだけでは実践的ではないのです。

 
強度優先で考えるとおすすめは南方延縄結びです。

大物を釣りを目指す人は是非マスターしたい結びだと思います。

この結びをマスターすれば少なくとも針がスッポ抜けた、

なんて事は防げるでしょう。




個人的なおすすめは

素早く結べてなかなか強いフィンガーノットです。




糸の太さに関わらず締め込む事が出来、

非常に速く結ぶ事が出来るからです。

出来栄えの美しさも特筆ものです。 

 
しかし、欠点が無い訳ではありません。


結構余りが出るので大量に結ぶ、針数の多い深場の仕掛には無駄が多いと思っています。


しかし結ぶ速度を考えると、デメリットがあっても自分の場合はフィンガーノットとなります。


完璧な結びは中々無いのでどのメリットを取るのかで選べば良いと思います。

 
大切なのは自分が使いやすいかどうかです。


何か一つ自信が持てる結びがあればそれでいいと思います。


と言いながらも幾つかの結びを適切に使い分けれたら

それが理想的でとてもカッコいいですね。



 
糸が切れる事が多いなどトラブルが起きるケースがある。

また、今使っている結び方に不満があるのなら違う結びを

覚えてみるのもよいのではないでしょうか。
 
千載一遇の魚を逃さない為にも・・・
 

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